Anchoring
アンカリング
カヤックフィッシングでは、目的のポイントへの往復ためのパドリングの技術と同様に、カヤックを風や潮から上手く「止める・流す技術」も極めて重要です。ここで使用するアンカーは大きく分けて2種類あります。最も一般的なものは小型のホールディング型アンカーで、水中に沈めて錨とします。アンカーロープの端は容易にカヤックに脱着出来るようにカラビナを付けたり、外れても回収が出来るように浮力体を付けることがあります。また、アンカーの根がかりの恐れのある場所では、アンカーヘッドにロープを結び、アンカーリングとロープをタイラップで固定することで、根がかりのときにアンカーの回収ができるような工夫が必要です。
一方で、水深が深くアンカーの届かないポイントや、風の強い日の流し釣りに便利なのが、シーアンカー(パラシュート・アンカー)です。シーアンカーは、水中でパラシュートのように広がることで風で流されにくくなり、ジギングや流し釣りなどのバーティカル(縦方向)の釣りに向いています。しかしシーアンカーは便利な反面、横転を引き起こしたり絡まる危険性もあるため扱いには十分な注意が必要です。どちらのアンカーも基本的にはバウ側に装着し、手元で操作ができるようにシステムを組みます。また、遭難時や大時化のときには、アンカーは漂流を最小限に食い止めることが出来る点でも、カヤックに積んでおきたい最重要アイテムのひとつです。
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